シャフト徹底試打レビュー「LIN-Q EX HY(リンク EX HY)」編

「LIN-Q EX HY(リンク EX HY)」とは・・・

「シャフト徹底試打レビュー」徹底試打の2024年の第10弾は、ユーティリティ専用シャフトの、UST Mamiya Japan「LIN-Q EX HY(リンク EX HY)」を取り上げます!

「LIN-Q(リンク)」シリーズは、USTマミヤの「ATTAS(アッタス)」以来、久しぶりの新シリーズモデル。「Q・Ply Core technology」などの高級な素材を、ふんだんに使った高級なよりアスリート志向のシリーズになっています。「LIN-Q BLUE EX(過去記事)」は、確かに「ATTAS(アッタス)」シリーズよりも、「歯ごたえ」のあるシャフトです。

その「LIN-Q(リンク)」シリーズの、ハイブリッド(ユーティリティ)用シャフト。否が応でも、打ってみたかったシャフトで、打つ前から楽しみです。

そんな「LIN-Q EX HY(リンク EX HY)」ユーティリティ(ハイブリッド)用シャフトがどんな性能なのか、しっかりと試打をしてレポートしていきたいと思います。


「LIN-Q EX HY(リンク EX HY)」って、どんなシャフト?!

モデル フレックス 重量 トルク 調子
LIN-Q EX HY 75 S 77.0g 2.3度 中元
X 77.0g 2.2度
LIN-Q EX HY 85 S 87.0g 2.1度
X 88.0g 2.1度
LIN-Q EX HY 95 S 100.0g 1.9度
X 101.0g 1.9度

 

■ロートルクとキーテクノロジーにより【とにかく曲がらない】を徹底追求したFW/HY専用シャフト誕生

■Q・Ply Core technology(手元部)により、ほどよいしなり感がありながらも、再現性の高い切り返しと安定感のあるタメを実現。

■ロートルクにより優れた操作性とコントロール性能を発揮。

■先端部のトレカ®M40Xが抜群の安定感をもたらし、強いインパクトと強弾道を生み出します。

※UST Mamiya Japan社ホームページより引用

ゴルフおじさん
スペック的に、何と言ってもスチールシャフト並みの「低トルク」が目を引くポイントです。

「LIN-Q EX HY(リンク EX HY)」試打開始です!

今回は、ジオテックゴルフの「GT BLACK UH」ユーティリティ(カチャカチャ式)の3番(21.0度)を使用して試打を行いました。

【ヘッドのご紹介】

ジオテックゴルフ GT BALCK UH

残り200ヤードは、ピンに寄せる距離になる。

やや大き目なボディーサイズにすることで、「拾いやすさ・安定性・最適スピン」を実現。
フェースの大型化。特に高さ方向を高くすることで、構えた時の安心感をもたらします。 また、ヘッドの厚みが増しながらも重心位置を高くならない設計により、高い打出し角も両立しました。

 

試打結果は、こんな感じでした・・・

ボール初速 59.4 m/s
打出角 17.2 度
バックスピン 2,937 rpm
平均飛距離 230.9 ヤード
最大飛距離 235.3 ヤード
飛距離のブレ 11.9 ヤード
方向性のブレ 11.8 ヤード

※試打の平均データです

ゴルフおじさん
基本ストレートから弱フェードで安定しています。打出方向はやや右(平均で1.64度)で、安定しています。

【ゴルフおじさん】的な試打レポート(めっちゃ主観です)

【見た目・コスメについて・・・】

見た目はウッド用「LIN-Q EX」と同じデザインで、手元寄りの矢印マーク(?)が金色になっています。全体の仕上げは、ウッド用と同じで、ガンメタ(ブラック?)IP加工が施されていて、高級感があり、アドレスしていて騒がしくなく落ち着たデザインでありながら、所有感を満たしてくれる良い感じだと思います。

 

【ワッグルしてみて・・・】

ワッグルしてみると、正直言って「硬い」印象を受けました。但し「硬い=棒みたい」と表現されることが多いと思いますが、「LIN-Q EX HY(リンク EX HY)」は、ぎりぎり「その1歩手前」という表現がちょうどいい感じだと思います。「1歩手前」という部分は、ワッグルしていてシャフト全体が力強く動く(≠しなる)ので、間を取れそうな安心感がもてると感じがしました。

 

【実際に打ってみて・・・】

まずは、ウオーミングアップ程度に軽く数発打って行くと、シャフト全体の力強さや、しっかり感から来るのかもしれませんが、ボールに当てやすく「エネルギーを伝えてます!」と感じ取れるので、打っていて気持ちがいいです。また、後でお話ししますがこの段階でこのシャフトの最大のメリットを非常に感じ取れました。

 

ここから、本気モードの試打に入ります!

結果から言うと、

ゴルフおじさん
圧倒的な直進性と、クラブの操作性の高さが秀逸です。力強いインパクトから高初速で打ち出してくれるので、飛距離性能も抜群です。但し・・・「スイングのミス=ショットのミス」と直結しやすい、非お助けシャフトに感じました。

ショットが兎に角、曲がらないのが印象的です。低トルクの恩恵を受けているのかもしれませんが、もう一つの秀逸ポイントでもある「クラブの操作性」(ここではショットの操作性という意味ではない)が高いので、フェースコントロールがしやすく、スイング全体でゴルファーがやりたいこと(やったこと)を最大限具現化してくれつつ、力強く押し出してくれます。

但し、これは裏を返せば、スイングのミスも最大限具現化してしまうのだと思いますので、スイング自体はストイックなものを求められますが、その見返りとして(ご褒美?!)素晴らしい糸を引くようなショットを生んでくれます。なので、ゴルファーが手抜きをしてしまうと・・・(ヒャーっ!)。
とは言っても、決してプロや上級者限定という事ではなく、オートマチックではないという意味合いでの範囲です。

私(ゴルフおじさん)が感じたイメージを図解してみました・・・・

 

打出角が高く、バックスピンも2,937 rpmとしっかりかかっているにもかかわらず、59.4 m/sという高初速で打ち出しているのは、飛距離性能が非常に高く、ユーティリティに求められるグリーンを捉えるという性能には抜群にいい結果だと思います。今回の平均データの中に1球だけややサイドスピンが多い(420 rpm スライス回転)があったのですが、それ以外の4球はすべてサイドスピンが200 rpm 未満(2球は100 rpm未満)に納まっていることが、前述の「圧倒的な直進性」を証明してくれています。
打出し方向も、左に出る事もなく着弾点もセンターから右にしっかり集まっているので、コースでの使用でも積極的にグリーンを狙っていく上でも自信をもってショットできます。

もう一つの秀逸ポイントである、「クラブの操作性の高さ」は、私(ゴルフおじさん)的には、ユーティリティを使用する場面では、様々な状況があり、ライが悪い時や、前方の木がスタイミーな時、場面場面にあったショットを打ちたいと思っています。その様なショットをしたい場合(出来るかは、私(ゴルフおじさん)の実力だと・・・ですが)、ヘッドをボールにどの様にコンタクトするかを意識的に変える必要がでてきます。それを実践してみると、打点のバラつきが出てしまう事が多く、結果的に距離が足りないや、打出し方向が思った方向にならないなどの、意図しない結果になりがちです。
「LIN-Q EX HY(リンク EX HY)」は、前述の「棒の1歩手前」という絶妙なシャフトの剛性感から、スイング中のクラブからのフィードバックが適切に感じられ、「ヘッドの所在」や「ヘッドの向き」を感じ取りやすく、イメージした通りに、ボールへのコンタクトがしやすいと感じました。なので、インテンショナルなショットも、ライン出しの様なショットも、自在に打ち分ける事を可能にしてくれる(と思っています)。

と、良い事ばかり書いてしまいましたが・・・

なんと・・・

私(ゴルフおじさん)史上初の、ユーティリティ2本体制(3番/21.0度と4番/23.5度で、4番は状況によって4番アイアンと入替)で実践投入しています!!

【ゴルフおじさん クラブスペック紹介】

ヘッド シャフト レングス(60度法) 重量 バランス 振動数
ジオテック GT BLACK UH
H3(21.0度)
LIN-Q HY 95(S) 39.625インチ 378g D0.6 317
ジオテック GT BLACK UH
H4(23.5度)
LIN-Q HY 95(S) 39.250インチ 382g D0.8 320
ジオテック PROTOTYPE N17 Iron
4I(22.0度)
DynamicGold(S400) 38.125インチ 424g D2.3 326
グリップ:perfect pro Xホールド(お気に入り)

 

ゴルフおじさん
ヘッドがやさしく、シャフトが操作性が良くて、左が怖くない。私の探し求めていた、ユーティリティの神セッティングです!
ポイントとして、ユーティリティのミスで1番嫌なのは、左にひっかけて真っ直ぐ飛んでいくことなので、それを避けるためにフレックスを「X」ではなく、「S」をチョイスしているところです。

私(ゴルフおじさん)とクラブの好みが同じゴルファーには、「ドはまり」すると思います。クラブに重み(再現性の為)、シャフトの少しの動き(ヒッカケ防止)、シャフトが勝手には動かない(曲がり軽減)などが、私(ゴルフおじさん)の悩みでした・・・

 

【ゴルフおじさん的、魅力的なポイント・・・】

  • 直進性が高いこと。
  • 左へのミスを殆ど消せること。
  • スイング軌道を少し変えたショットでも芯にあてやすいこと。

 

【ゴルフおじさん的、要注意ポイント・・・】

  • オートマチック感が少ないこと。
  • つかまりが良いシャフトではないこと。
  • スイングのミスが、ショットの結果に繋がりやすいこと。

 


【ゴルフおじさん】的、こんな方にオススメ!

色々書いてきましたが「LIN-Q(リンク)」シリーズは、UST Mamiya Japan社のラインナップの中でもアスリート志向なモデルですが、中上級者には強い味方になってくれると思いますので、多くのゴルファーに良さを体験して頂きたいです。

ラインをしっかり出して2打目を打って行きたいゴルファー
左のミスを最小限に抑えたいゴルファー
・残り200ヤード以上でもピンをデッドに狙いたいゴルファー

こんなゴルファーに特におすすめできるシャフトだと思います。


 

UST Mamiya Japan公式ホームページ https://ustmamiya.co.jp

ジオテックゴルフ公式ホームページ:https://www.geotechgolf.com/


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ABOUTこの記事をかいた人

ゴルフが好きで、ゴルフ業界の仕事に就くほどのゴルフバカです。 GeotechGolfのホームページ管理者をする傍ら、ゴルフクラブの飽くなき探求をする事を、生業としています。 平均スコア:85前後 ヘッドスピード:47m/s 得意なクラブ:8番アイアン クラブ組立レベル:マイクラブは作れる程度 ※時折独自の意見を展開するので、温かい目で見守っていただけると幸いです。