シャフト徹底試打レビュー「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」編

1 「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」とは・・・
2 「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」って、どんなシャフト？！
3 「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」試打開始です！
4 【ゴルフおじさん】的な試打レポート（めっちゃ主観です）
5 【ゴルフおじさん】的、こんな方にオススメ！

「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」とは・・・

「シャフト徹底試打レビュー」徹底試打の2023年の第５段は、2023年9月7日発売の、「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」を取り上げます！

連載過去記事：「シャフト徹底試打レビュー」

同シリーズの「SPEEDER NX（スピーダー NX）（過去記事）」、「SPEEDER NX Green（スピーダー NX グリーン）（過去記事）」に続いてのシリーズ第３弾である、

「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」は、前２作の「中調子」ではなく、「SPEEDER NXシリーズ初の先中調子」になっておりフジクラシャフトの真骨頂とも言えるシャフトだと思います。

そこに最新技術である「VARIABLE TORQUE COREテクノロジー」を採用する事で、安定感を両立しているモデルになっているとの事です。

事前情報はこの辺までにして、早速試打を進めます！

「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」って、どんなシャフト？！

モデル	フレックス	重量	トルク	調子	レングス
SPEEDER NX BLACK 40	R2	46.5g	5.6	先中	46
	R	48.0g	5.6
	SR	49.5g	5.6
	S	51.0g	5.6
SPEEDER NX BLACK 50	R	53.5g	4.9
	SR	55.0g	4.9
	S	56.5g	4.9
	X	58.0g	4.9
SPEEDER NX BLACK 60	SR	64.0g	3.8
	S	65.5g	3.8
	X	67.0g	3.8
SPEEDER NX BLACK 70	S	75.0g	2.9
SPEEDER NX BLACK 70	X	76.5g	2.9

これまでの概念を覆す新しい常識を創る先中調子
これまでの先調子系シャフトはつかまるが安定感がない、ボールは上がるが当たり負けをするイメージがありました。「SPEEDER NX BLACK」は新たなVTCを採用し、先端部から中間部にかけトルクを締めヘッド挙動を安定させ操作性アップ。オフセンターヒット時も剛性分布を最適化することでボールのバラつきを軽減しました。飛距離と安定性を高い次元で両立させたモデルとなっています。

※藤倉コンポジット社ホームページより引用

「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」試打開始です！

今回は、ジオテックゴルフの「GT９　SLE」ドライバー（カチャカチャ式）の9.5度を使用して試打を行いました。

【ヘッドのご紹介】

ジオテックゴルフ　GT9 SLEドライバー
"圧倒的な飛び+やさしさ"シャフトアダプタ式の最新モデルで、広いスイートエリアと高いエネルギー伝達効率、拘りの打感で、高い評価を頂いています。

試打結果は、こんな感じでした。

ボール初速	68.36 m/s
打出角	16.4 度
バックスピン	1254 rpm
平均飛距離	277.6 ヤード
最大飛距離	281.7 ヤード
飛距離のブレ	7.3 ヤード
方向性のブレ	8.7 ヤード

※試打の平均データです

最初はフェードをイメージして打ってドローの方がイメージが合いそうだったので、ドローで打ったら安定して飛距離が出ていました。私（ゴルフおじさん）的にフェード打ちたいのですが、これならドローで安定しているので安心感満点です！

流石の先中調子！　フジクラの真骨頂ここにあり！！

【ゴルフおじさん】的な試打レポート（めっちゃ主観です）

【見た目・コスメについて・・・】

まずは、手に取ってみると直ぐにわかる話ですが、「SPEEDER NX シリーズ」の中で違う点（モデルカラー以外）は、先端部の塗装がマット（ローズさんではなく・・・ｗ　ブラックの艶消し）になっているところだと思います。正直好みの部分もあるかも知れませんが、高級感もあり私（ゴルフおじさん）的には「アリ」です。もしかしたら、汚れや傷防止などもあるのかも知れませんね。

【ワッグルしてみて・・・】

ワッグルした最初の印象は、私（ゴルフおじさん）的には「硬いのかな～？」でした。フレックスが違うのかと思わず確認したほどです。また、先端が「うにょうにょ」動く様な感じも無かったので、硬く感じたのかも知れません。しかし、言葉で表現するのが難しいのですが、動きを感じるような重み感もあるので、シャフト全体が動く感じなんだろうと・・・。「？！　でも先中だよなぁ」と・・・。ここで、今までのシャフトとは違うのかな？！と少し思いました。

【実際に打ってみて・・・】

私（ゴルフおじさん）は、自称フェードボールヒッターなので、どのクラブも試打をする時は自分が気持ちよく振れるスイングで打って行きます。ウォーミングアップで打ってみると、最初は右へのややすっぽ抜け（プッシュ？）的なショット、ある程度気を付けて打ってもイメージとは少しズレます。意識を変えて打出しを左にしようとすると、ややヒッカケの様な・・・
しかし、ブレ幅が大きいわけではなく、あくまでも「やや」といった範囲で収まっているので、このままでも十分コースで使えるレベル。

そんな状況で計測を開始・・・

若干右へ打ち出したものの、そのまま真っ直ぐ打ち出しているので、イメージした球とは違う物の、飛距離も出ていました。
その後、試しにドローのイメージ（若干右に打ち出すイメージ）だけを持って、過剰につかまえようと言う意識もなく打ったところ、綺麗な軽いドローで飛距離も出て再現性も良く、シャフトが気持ちよく動いてくれました。左に行き過ぎる不安も無いので、安心して振っていました。（元来、フェードヒッターなので、右に打ち出す事には・・・ですが）

結果として、私（ゴルフおじさん）のスイングであれば、少し右に打ち出すイメージで普通に打っていると、勝手に（本当にオートマチックな感じ）ボールが軽いドローで戻ってきてくれる印象で、尚且つ普段よりも２０％近くスピンが減って、「鬼の様な低スピン」になり球の伸びがエグイです。但し、今回のクラブセッティングだと、打出し角は十分高いのですが、低スピン過ぎる傾向が強いので、フレックスやロフト選び（ヘッドとの相性も？）を慎重にした方が良いとも感じました。
但し、バックスピンの現象は私（ゴルフおじさん）のアッパーな打ち方との相性が原因なんだとおもいますので、極端にスピンが少なる事はイレギュラーかも知れません。

打った結果としては、この様な事なのですが、この「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」で特筆すべきポイントは、ショットの結果以上にシャフトの挙動だと思います。

ここから書く事は、何処まで私（ゴルフおじさん）が感じた事をお伝えできるかわかりませんが、メーカー様のキャッチコピーにしているだけあって、

これまでの概念を覆す新しい常識を創る先中調子

これに尽きると思います。

具体的にお話しすると、ワッグルした時に感じた「違和感」は、従来の「先系シャフト」は「手元が硬い」ことで、結果的に先端の軟らかさ（多く動く、走る）を強調しているものだと理解していましたが、「SPEEDER NX Black（スピーダー NX ブラック）」は、手元の軟らかさと言うか、間を取れる感覚（ここが表現しにくい・・・）がありました。
「フジクラのシャフトは打てない」と言う手元が軟らかいシャフト（≒手元調子系）を好むゴルファーにも、全然対応できる「先中調子」だと思います。

フィーリングとしては、トップからダウンスイングにかけて、「ヘッドが若干遅れてきている様な手応え」を感じながら振ってきているのですが、インパクトで実際のヘッドの位置を感じた時には、まったく遅れてくることはなく、だからと言って「先系シャフト」にありがちな「コントロールしきれない走り」をすることなく、グリップと同調して来てほしいタイミングでドンピシャで来てくれている様な、不思議な物でした。（伝わらないとは思いますが、【黒閃】的なイメージです・・・　んん！？　だからブラック？！　勝手な妄想です・・・）

正直この挙動が体験した事が無い様なフィーリングに感じるので、最初は混乱しましたが直ぐになれ、スイングの強弱をつけたり、若干乱暴に振ってもグリップに同調して、私（ゴルフおじさん）的に表現すれば、「中間から手元で遅れさせて、中間から先端がフル加速してジャストのタイミングでグリップと同じタイミングでインパクトする」といった感じで、「先系シャフト」の良いところと、「元系シャフト」の良いとこ取りをしている印象です。これを言うと「ダブルキック？」ともとられてしまいそうなのですが、そことも違うまさに「新しい常識」なんだと思います。

間違いなく言えるのは、「タイミングが取りやすい」、「球は高初速、高打出し、低スピイン」という、鬼に金棒的なものだと、私（ゴルフおじさん）は感じました。