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「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」とは・・・
「シャフト徹底試打レビュー」徹底試打の2023年の第6段は、2023年10月6日発売の、「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」を取り上げます!
今回の「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」は、ここ十数年「ATTAS(アッタス)」が代名詞的なシャフトであった「UST Mamiya Japan社」から、新たに立ち上げられたブランドです。
お詳しい方は、以前からアメリカで展開されている同じブランドの商品がある事をご存知かも知れませんが、「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」は日本仕様に作られたモデルになっています。(商品名も違います)
古くはUST(UST Mamiyaの前身?)には、アメリカモデルとして「PRO FORCE GOLD」や「PRO FORCE V2」などを思い起す方も多いのではないでしょうか?!
私(ゴルフおじさん)的に、どちらも比較的ハード(特にV2の75以上の重さは極端な低トルクでした。ちなみに95までラインナップもありました。時代を感じます・・・)な印象です。
そんなアメリカ育ち(生まれ?)の経緯を持つ、「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」はどんなものか、じっくりとレビューしていきたいと思います。
「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」って、どんなシャフト?!
モデル | フレックス | 重量 | トルク | 調子 | レングス |
LIN-Q BLUE EX 5 | R | 58.0g | 3.4 | 中 |
46 |
SR | 58.0g | 3.4 | |||
S | 58.0g | 3.4 | |||
SX | 59.0g | 3.4 | |||
X | 60.0g | 3.4 | |||
LIN-Q BLUE EX 6 | SR | 67.0g | 2.9 | ||
S | 67.0g | 2.9 | |||
SX | 70.0g | 2.9 | |||
X | 70.0g | 2.9 | |||
LIN-Q BLUE EX 7 | S | 77.0g | 2.8 | ||
X | 79.0g | 2.8 |
潜在能力を引き出す、飛び系中元調子。
「ぶ厚いインパクト」と「安定感」でぶっ叩ける!振り抜ける!
飛びを最大化するLIN-Q(リンク)BLUE EX の5つのポイント
1.トップからスムーズで粘りのある切り返しで、飛ばしに必要不可欠な「安定感あるタメ」をしっかりとつくる。
2.ダウンスイングからインパクトまでの横方向のブレをなくし、安定したインパクトを実現。
3.先端側を高剛性にすることで、「押し感」の強いインパクトを可能に。エネルギーを増幅させ、飛距離アップ!
4.フォロースルーも、ブレることなく打球の方向性がアップする。
5.シャフト全体のフィーリング(打感)が良く、余韻が心地よい。※UST Mamiya Japan社ホームページより引用
スペックから見ると注目は、40g台が無い事(対象ゴルファーが違う)、重量が全体的に重い(5は60g近い)、トルクが最近のモデルよりも小さい(鋭敏なシャフト、操作性重視)。
これだけ見ても、十分ハードなモデルなのが十分過ぎる程伝わってきます。
「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」試打開始です!
今回は、ジオテックゴルフの「GT9 SLE」ドライバー(カチャカチャ式)の9.5度を使用して試打を行いました。
【ヘッドのご紹介】
ジオテックゴルフ GT9 SLEドライバー "圧倒的な飛び+やさしさ"シャフトアダプタ式の最新モデルで、広いスイートエリアと高いエネルギー伝達効率、拘りの打感で、高い評価を頂いています。ゴルフ体験主義の記事は、コチラ>>> |
試打結果は、こんな感じでした。
ボール初速 | 69.01 m/s |
打出角 | 15.2 度 |
バックスピン | 1723.8 rpm |
平均飛距離 | 279.2 ヤード |
最大飛距離 | 280.6 ヤード |
飛距離のブレ | 3.1 ヤード |
方向性のブレ | 11.7 ヤード |
※試打の平均データです
計測結果からみると、最近不調(衰えが見える?!)の私(ゴルフおじさん)的には、復調(若返り?!)を感じさせる平均初速69m/s越えは、久しぶりのワクワクな結果となりました。
弾道を見て頂くとお分かり頂けると思いますが、ストレートからややドローで安定して、ストーレートボールはエグイ感じでストレートになっているのがお分かりいただけると思います。
流石、「ワレワレハ、Q・PlyCoreヲ手ニイレタ」(?!)
【ゴルフおじさん】的な試打レポート(めっちゃ主観です)
【見た目・コスメについて・・・】
見た目の印象は、「ATTAS(アッタス)」シリーズの派手な印象とは違い、中央部のみにデザインが集中しており、全体にはガンメタ(?)のIP加工が施されている、高級感のある落ち着いた印象です。デザインも白で電子基板を思わせるような模様(これが、Q・PlyCore?)が入っており、適度にシャフトを短く見せる効果も感じられ、まったく違和感を感じることなく、「スッ」とセットアップできました。実際にスペックがハード目なので、若干ハード(重く、硬く)の印象を受けてしまう様な気がしますが、それを安心感に感じられる人向きのシャフトなのかな~と思いました。
【ワッグルしてみて・・・】
「硬っ!!」って言うのが、正直な第一印象です。今回の試打は6Sを使用したのですが、歴代の「ATTAS(アッタス)」にここまで硬く感じたモデルは・・・と考えるほどでした。重量が5gほど重く、トルクも絞られ尚且つバット側に強度の高い「Q・PlyCore」も入っているので、当たり前かもしれませんが・・・
ワッグルしながらシャフトを見ると先端は動くんですが、グリップの下15cmくらいの部分は動かない(動きが小さい)箇所(そこの上と下が撓む)があり、そのポイントがしなりを生んでいて、実際に打った時に感じた挙動を生んでいるのかも知れません・・・と、私(ゴルフおじさん)の勝手な解釈です。
【実際に打ってみて・・・】
私(ゴルフおじさん)は、自称フェードボールヒッターで切り返しのリズムも、割とゆったりとしていて、元調子や中元調子を好むので、とても楽しみに試打を開始しました。
ところがウォーミングアップで打ってみると、タイミングが取れませんでした。とは言っても、今まで様々なクラブ(シャフト)を打ってきて「振り遅れ」は経験がりますが、これの逆の「振り早い(? こんな言葉ありますかね)」といった感じです。自分が思うインパクトのタイミングよりも早くヘッドが来てしまって、「もうインパクト?!」みたいな印象でした。前述の通り私(ゴルフおじさん)のスイングテンポの関係だと思いますが、想像よりも早く(速くではなく)ヘッドがインパクトを迎えてくれる(結果的にはヘッドスピードも速い)のだと思います。この表現だと「走っているってこと?」となりますが、感覚的には「走っている」というより、「もうインパクト」の様な不思議な感覚でした。
普段、「ATTAS V2 7X」をエースクラブとして使っている私(ゴルフおじさん)にしても、このテンポ感の違いは衝撃でした。たぶん簡単に(雑に?)言ってしまうと「軽いわりに硬い」のかなと思います。
そこで、そのタイミングを意識して打ってみると・・・
打ってみると・・・・
打ってみると・・・・
何が起きているのかわからないくらい、速いボール初速がいとも簡単にでて、ぶっ飛んでいきました。(まだ、ウォーミングアップのつもり・・・)
ここから、計測開始します。勿論、全開です。 (笑) ※所詮おじさんの全開ですが・・・
兎に角、初速が速く、真っ直ぐ飛んでいく(打ち出してから曲がらない。サイドスピンが少ない。)のに驚きです。悪く言うと、右に打ち出してしまったボールをドローで勝手に戻してくれる的な易しさは持ち合わせていませんが、振った向きにボールがストレートに飛んでいく、「わかりやすい」と言う意味での易しさだと思います。
これも、トルクを絞ったシャフトのメリットだと思いますが、クラブパスとフェイスアングルを一致させやすい(フェイスtoパスを小さく)のだと思います。
また、トルクを絞った際のデメリットとして一般的に上げられる、遊びの少なさからくる切り返しのシビアさは、あまり感じられなかった(むしろ鈍感な感じ?)ので、新しいテクノロジーが可能にした、まったく新しいタイプの低トルクシャフトと言っていい様に思えました。もちろん、スイングを反映してくれると言う事は、上級者の方であれば球筋のコントロールもしやすいと思います。私(ゴルフおじさん)のレベルでは・・・ですが(笑)
但し、私(ゴルフおじさん)のショットは、打出し方向にバラつきが多くあり、結果として私(ゴルフおじさん)には、スペックがドンピシャでは無かったと思います。
この原因は、私(ゴルフおじさん)のスイングリズム(テンポ)と合わせにくかった事による、クラブパスの乱れがそのままショットに影響していると思います。
私(ゴルフおじさん)の感覚では、多くのシャフトは、手元の硬さに影響されやすい振動数が、シャフト全体が持っているリズム感を全て表せているとは考えていませんでした。
しかし「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」に関しては、イメージでいうと手元で計測している振動数と同じイメージのリズム感を先端まで均一に持っているので、結果的に振動数が合っていないシャフトを使ってしまうと、タイミングが取りずらい等の症状が出るかも知れません。
逆に言えば、振動数に意識を向ける事で、スペック選びがしやすくなるシャフトだと言えると思います。
流石、UST Mamiya Japan社らしいと感じました・・・
【ゴルフおじさん的、似ているシャフトは・・・】
走り方の印象(味付け)はちょっと違うのですが、元調子系シャフトのなかで、しいて言えば他社シャフトになりますが、「KUROKAGE XT」ではないかと・・・
※私(ゴルフおじさん)の勝手な感想です・・・
【ゴルフおじさん的、魅力的なポイント・・・】
- 兎に角初速がでること。
- ボールの曲がりが少なく、ストレート系強弾道が打ちやすい。
【ゴルフおじさん的、要注意ポイント・・・】
- シャフト自体がもつ、タイミングへの許容値が狭いので、スペック選びは慎重に・・・
- 低トルク系シャフトの宿命かも知れませんが、練習量が少ないゴルファーには、好不調の波が大きくなりやすいので、うまく手なずけてあげてください。
【ゴルフおじさん】的、こんな方にオススメ!
・シャフトのリズム感を大切にしてクラブセッティングするゴルファー。
・初速の速い低スピンで飛距離を出したいゴルファー。
・スイングのミスは真摯に受け止めるゴルファー。
・球筋の操作性を求めるゴルファー。
「LIN-Q BLUE EX(リンク ブルー EX)」は、中上級者の多くに愛される(愛されるべき)シャフトだと思います。
USTマミヤ公式ホームページ https://ustmamiya.co.jp/
ジオテックゴルフ公式ホームページ:https://www.geotechgolf.com/
ジオテックゴルフなら、各社のシャフトをラインナップしておりリシャフト(シャフト交換)なども承っていますので、ホームページを是非ご覧ください。